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水辺の写真家・武田晋一のホームページ 『水の贈り物』 と合わせてご覧ください。
ニコン1V3 白バック撮影
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Nikon1 V3 AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

ニコン1にデジタル一眼レフ用のマクロレンズを取り付けて、水棲昆虫を白バックで撮影したもの。
画面中央でホワイトバランスを取ると、右半分が赤っぽく、左半分が青っぽい。被写体は数ミリ程度と極小なので、そんな狭い範囲に照明のむらが生じることは考えにくく、この現象は恐らくカメラのノイズだと思う。この現象はニコン1V3で白バック撮影をすると、ほぼ100%発生する。
ニコン1とニコンのDXやFXフォーマットのカメラとで同一の被写体を撮影して比較をすると、ニコン1の方にどうしても取れない微妙な色被りを感じるのだが、多分その原因はこれ。
センサーが小さいのだから、大なり小なりそうしたことは起きるのは当然だし、このカメラの規格にはその弱点を帳消しにする魅力があるが、1V4は、スペックの充実よりも、こうした基本的なところをもうちょっと頑張って欲しい。
● 2014.11.13~14 Nikon1の話(7) 使いこなし編
● 2014.11.13~14 Nikon1の話(7) 使いこなし編

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 再び、先日の画像を持ち出してみる。
 外側の枠がニコンのデジタルカメラ・D810やD610などの画像を記録するセンサー(FXフォーマット)だとすると、内側の枠はニコン1シリーズのセンサー(CXフォーマット)だ。
 ニコン1シリーズの小さなセンサーは、ある意味、より大きなセンサーの中央部分を切り抜いてトリミングしたようなものだとも言える。
 したがって、さらにそれ以上切り抜くだけのゆとりはあまり残されておらず、それをすると画質が急激に悪くなる。
 ニコン1に限らず小さなセンサーのカメラを使用する場合は、ちょっとした記念写真や記録写真を撮影する場合でもなるべくトリミングの必要がないように、被写体を大きく撮影するのがコツだ。
 いや、トリミング厳禁と言ってもいいくらいかも。
 それをしっかり守ることができれば、いわゆるプロ用の大きなセンサーを使用したカメラとの画質の差は、少なくとも一般的な印刷物での使用に関しては、風景のようによほどに広い範囲を写す被写体を除いて、無視できるくらいに小さくなる。
 だが守ることができなければ、画質は急激に悪くなり、これは所詮、レンズ交換ができるコンパクトカメラやな、とガッカリさせられる。

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Nikon1 V2 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM Capture NX-D
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Nikon1 V2 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM Capture NX-D
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Nikon1 V2 1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOM Capture NX-D

 ニコン1シリーズを手にして、とにかく被写体をなるべく大きくとらえようとすると、撮影時に緊張感が生まれる。
 僕の場合は、3600万画素という高画素のNikonD800を使うようになって以降、写真は多少広く撮影しておいて、あとで少々切ればいいという「何となく撮る」方向にどうしても流されがちだったが、ニコン1を使うことで、撮影時の緊張感を取り戻すことができた。
 また、大きなセンサーの高画素のカメラで多少広く撮影すればいいという発想では、何が言いたいかが分かりにくくなるわけだから、写真に自分のメッセージを込めることができにくくなる。
 自分の主張は、被写体にぐっと迫ることで明快になるのであり、小さなセンサーのカメラを使いこなそうとすることは、写真の勉強にもなるだろうと思う。

 バッテリーの持ちが悪いとか、液晶ファインダーの見え方はいまだ光学ファインダーには勝てないなど、現段階では仕事のメインに据えることができるカメラではないと思うが、より大きなセンサーのカメラと組み合わせてワンポイント的に使ってみると、ニコンのCXフォーマットという規格は、非常によく考えられた規格だと思う。

武田晋一のHP・水の贈り物「撮影日記」より転載

● 2014.11.11~12 Nikon1の話(6) 実機紹介 AW-1編
● 2014.11.11~12 Nikon1の話(6) 実機紹介 AW-1編

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 左が1V3、右がAW-1

 AW-1の最大の特徴は、防水であること。
 だが使ってみると水中カメラという感じではなく、フィールドワーカーがあらゆる環境でワイルドに使用するためのカメラという感じで、2Mからの落下に耐えたり、GPSログを記録できる。
 カメラマンの仕事道具というよりは、山岳ガイドとかネイチャーガイドとか生き物の調査の仕事をする人などが持つ物であるような印象を受ける。
 
 1V3とは、幅はほとんど同じだが、AW-1の方が若干背が高い。
 そのほんのわずかな高さの差で1V3は小さすぎ、AW-1の方が随分握りやすい感じがする。
 丈夫に作られている分AW-1の方がずしっと重たいが、元が小さいので心地よい重さであり、1V3は軽すぎる。軽すぎると撮影時に案外ぶれ易い。
 また、海の中でグローブを付けた状態で操作しやすいように作られているので、AW-1のボタン類は押しやすく、これを普通に陸上で使用すると手触りが上質で、超高級なメカをもったかのような気分にさせられ、僕はそこにやられてしまった。

 ニコン1シリーズの問題は、バッテリーだ。
 うちにある1V3、1V2、AW-1のバッテリーと充電器はすべて違うものなのだ。
 ただし、1V3とAW-1のバッテリーは形が同じで、AW-1に1V3を入れても何の問題もないどころか、撮影枚数が増える。
 逆に、1V3にAW-1のバッテリーを入れると、カメラは使えるが撮影枚数が減る。
 つまり、1V3の方がAW-1の方を含んでいると考えてもらえばいい。
 充電器も同様で、1V3の充電器でAW-1のバッテリーを充電しても何の問題もないが、AW-1の充電器で1V3のバッテリーを充電すると、やや充電不足になるのだそうだ。
 
 AW-1を買うにあたって、後悔が1つある。
 それは、ズームレンズとのセットを買わずに、ボディー単体と水中専用の単焦点レンズを買ったことだ。
 当初僕はこのカメラを水中カメラとしか見ておらず、水中では、僕の用途ではズームレンズは不要だと思った。
 ところが実際に使ってみると、このカメラは陸上での使い心地が非常によく、フィールドワークのよき友であり、その場合はズームレンズが欲しくなる。
 ところが防水のズームレンズは、セット販売のみのようで、それ単体では売られてないようなのだ。
 防水ではないニコン1用のレンズも使用できるが、それではこのカメラの魅力が半減してしまう。

武田晋一のHP・水の贈り物「撮影日記」より転載

● 2014.11.10 Nikon1の話(5) 実機紹介 1V2編
● 2014.11.10 Nikon1の話(5) 実機紹介 1V2編

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 ニコン1V3の1つ前のモデル・1V2は、1V3が発売された今でも、継続して販売されている。
 僕が思う新発売の1V3の方が決定的に優れている点は、ファインダーをのぞき込んだ時に見える像の大きさや見やすさ。それから、シャッターを押してから実際にシャッターが切れるまでのタイムラグの短さの2点で、いずれも、使ってみなければカタログだけでは分かりにくい改善だ。
 他に、1V3にはタッチパネル式の背面液晶が採用されており、例えば、液晶をタッチすると、そこにピントを合わせると同時にシャッターを切る機能や、液晶をタッチすると、そこにあるものが移動しても追いかけて自動的にピントを合わせ続ける機能などがあり、別になくてもいいが、使い方によっては便利だと思う。
 画素数は、1V3が1839万画素と1V2が1425万画素で1V3の方が多少大きいが、画素数が増えすぎることには弊害もあり、画質は、ベンチマークテストをした訳ではないけど、使用した印象では全くの互角。
 画素数が増えることの弊害と1V2から1V3への技術の進歩とが、ちょうど打ち消し合うくらいの印象だ。
 したがって、どちらか1つを選ぶとなると液晶とタイムラグで1V3になるが、1V2に何の問題もない。
 特に1V2のグリップが大きく飛び出した形状は非常に持ちやすく、ボタンやダイヤルの操作がやりやすい。新しい1V3をそれなりに使用してみて、それから再度古い1V2を使ってみて、1V3がこの形状にならなかったのは非常に残念だと感じる。
 
 問題はバッテリーだ。
 1V3と1V2とには全く違うバッテリーが採用されており、互換性がない。
 したがって両者を併用するには2種類の電池と充電器を持ち歩かなければならず、これはめんどくさいので、1V3は完全な仕事用、1V2は普段の生活の中でちょっとした写真を撮る時、と結果的に使い分けるようになっている。

 1V2には、1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOMというズームレンズを取り付けている。
 レンズの描写は、何の問題もなし。
 オートフォーカスもむちゃくちゃ早いし、正確。
 このレンズは、1V3とセットになって販売されていたもので、レンズキャップが内蔵されていて、カメラの電源のオンオフに合わせて自動的に開閉し、他愛ないことだが、これが非常に便利だと思う。
 これを使用してみて、普段、レンズキャップを外す、失くさないようにしまうという動作が、いかに撮影のリズムを悪くしているかを痛感した。
 普段仕事で使用する数本のレンズに関しては、僕はレンズキャップを付けずにカメラバッグに収納しているのだが、傷をつけるのではないか?という一抹の不安は心のどこかにある。

 昨日、一昨日と日記の中にカメラの画像を載せたが、いずれも1V2+1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6 PD-ZOOMで撮影したもので、少なくとも通常の出版で使用するには十分過ぎる画質が得られる。白バックの場合は、ニコン1シリーズでは白が少し色被りする傾向があるが、画像処理で容易に対応できるレベルだ。

武田晋一のHP・水の贈り物「撮影日記」より転載

● 2014.11.9 Nikon1の話(4) 実機紹介 1V3編
● 2014.11.9 Nikon1の話(4) 実機紹介 1V3編


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ニコン1V3と一眼レフ用のレンズを使用するためのアダプター

 ニコン1V3には、専用レンズではなく、ニコンのFXフォーマットと呼ばれるより大きなセンサーのカメラ用のものを、アダプターを介して取り付けている。
 撮影現場では、まずはFXフォーマットのカメラでの撮影を検討し、それではどうしても被写体が小さく写ってしまう場合などのみに限定して、ニコン1V3を持ち出す。

 ニコン1V3の用途は、僕の場合、大きくわけて3つ。
 まず1つ目は、AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G EDなどの接写用のレンズを取り付け、1ミリ~せいぜい10ミリくらいの小さな被写体を大きく拡大する。
 2つ目の使い方は、野鳥撮影用の超望遠レンズ・Ai AF-S Nikkor ED 600mm F4DII(IF)に取り付けて、遠くの野鳥を大きく撮影する。
 この使い方に関しては、確かに鳥は大きく捉えられるが、ブレ凄くて、それをいかに抑えるかという点で未だ格闘中だ。
 そして3つ目の使い方は、このカメラの連写の速さを生かして、飛翔中の昆虫などの動体を撮影する使い方だ。


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Nikon1 V3 AF-S Micro NIKKOR 60mm f/2.8G ED

 連写速度は、秒間10枚、20枚、30枚、60枚と選ぶことができるが、10枚以外は、シャッターの仕組みの関係で虫の羽が妙に歪んで写ったりするから、なるべく秒間10枚の連写を使う。
 シャッターを押してから実際にシャッターがきれるまでのタイムラグが小さいのも、このカメラの特徴だ。
 激しく動く被写体を撮影したい場合、被写体との距離が非常に重要で、被写体をカメラで追いかけやすい距離に立ち位置を決めると撮影が有利になるのだが、ニコンの一眼レフ用の接写用のレンズは、40ミリ、60ミリ、85ミリ、105ミリ、200ミリと種類が多く、状況に応じていろいろな焦点距離を選択でき、被写体との距離が自由になるのも、このシステムの強みだ。

 弱点もある。
 ミラーレスのカメラとしては手触りが非常に上質でいいが、ただ小さすぎる、と僕は思う。
 カメラの小型化は基本大歓迎だけど、ここまで小さくすると、ボタン類が押しにくくなったり、カメラが持ちにくくなる。
 グリップをつけると持ちやすくはなるが、グリップをつけたままでは電池の交換ができない。
 電池の持ちは、多くのミラーレスカメラと同様にあまり良くないし、そこそこの量撮影すると必ず電池交換が必要になるので、いちいちグリップを取り外さなければ電池が変えられないのは受け入れがたい。
 そこで僕は、カメラを振り回して動体を激しく追いかける場合のみ、カメラの持ちやすさを優先して下の画像のグリップを取り付ける。
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 グリップには、アングルファインダーを取り付けるための特注の金具が付くようにしてある。
 アングルファインダーは、カメラを地面に置いて低い位置にあるものを撮影するようなケースで、ファインダーを上から覗くための筒みたいなもの。
 カメラ背面の液晶は可動式なのでアングルファインダーを使わなくても像を上から見ることはできるが、背面液晶では、地面の低い位置で激しく動く虫などに正確にピントを合わせるのは難しいのでアングルファインダーを使う。
 シャッターを押すと、押した瞬間ではなく、それよりも前のシーンが写るパスト撮影と呼ばれるモードもある。Nikon1V3のパスト撮影では、カメラの設定がかなり制限されるが、動体の撮影では非常に有効。

武田晋一のHP・水の贈り物「撮影日記」より転載