水辺の写真家・武田晋一のホームページ 『水の贈り物』 と合わせてご覧ください。
著作の紹介 (ゴミ水路水族館)
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著作の紹介
水と地球の研究ノート⑤ ゴミ水路水族館(偕成社)

主な撮影機材は以下の通り
CanonEOS5D 17-40mm 70-200mm
NikonD3X 24-70mm 70-300㎜
【水中撮影】
CanonEOS5D EF20mm F2.8 USM(改)

 汚れた水路にたくさんの生き物がすみついている。
 水路はしっかりと護岸されており水深もかなり深く、どうしても道路上から望遠レンズで見下ろす退屈なアングルを多用せざるを得なかった。
 昔、漫画「釣りキチ三平」で、三平君がラジコンボートを使って岩のえぐれの中に釣り針を送り込む物語を読んだことがあるが、それにヒントをもらい、ラジコンボートに水中カメラを取り付け、電波で飛ばしたファインダー像を陸上でモニターしながら撮影するようなことを思い浮かべてみた。
 工夫をして、ボートの底から餌を放出できるようにしておけば、その餌に群がってくるフナの迫力ある水中写真が撮れる?
 いろいろな展開があり得るデジカメと言えども、さすがにそれはまだちょっと夢物語であろうが、想像してみると、ちょっとワクワクしません?

 さて、抜けた色は、どのカメラでもだいたい良く写るし、大差はない。
 だが、濁った水の色泥の色木の幹の色などは、カメラによって質感にかなりの違いがでる。
 そうした色合いの箇所にはノイズが出やすいから、おそらくメーカーは、そうした箇所のノイズを選択的に処理するようにカメラを作っているのだと思うが、メーカーや機種ごとの考え方によって、ノイズを取ることを優先しているカメラもあれば、質感を残すことを重視しているカメラもあり、それが浮き彫りになる条件なのだと思う。
 『ゴミ水路水族館』の撮影の場合、一時期、ニコンD3を使用してみたが、ノイズレスではあるものの、軽い質感が好みに合わず、結局またEOS5Dに戻したというようなことがあった(逆に、その軽い質感がいい場合もあるので、機材選びは難しい)。
 その後、ニコンのD3Xを試してみると、今度は暗部が硬過ぎて使いにくかった。
 そこで、D3Xにシルキーピクスを組み合わせてみたら、これが気に入った。
 300ミリまでカバーし、しかも軽くて、抜群に切れるというわけではないものの十分写ってくれる AF-S VR Zoom-Nikkor ED 70-300mm F4.5-5.6G(IF)がとても便利で気に入り、手放せなくなった。
  
 

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著作の紹介 (消えない水たまり)
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著作の紹介
水と地球の研究ノート④ 消えない水たまり(偕成社)

主な撮影機材は以下の通り
CanonEOS5D 17-40㎜
NikonD3X 25mm 24-70㎜ 70-300㎜
【水中撮影】
OLYMPUS E-620 ED 9-18mm F4.0-5.6(改造) 水中ハウジング SILKYPIX
RICHO Caplio GX100
RICHO GX200
【自動撮影】
CanonEOS30D EF20-35mm F3.5-4.5 USM
 
 腕自慢のカメラマンが撮った写真を見せてもらうと、確かにきれいな写真ではあるが、どこかで見たことがある写真ばかりでがっかり。そんな経験を、これまでいったい何度したことか。
 どんなにきれいな写真でも、類型写真では話にならんのではなかろうか?
 いや、真似をしてみることは別にいいと思うが、それを自分の作品として恥ずかしげもなく見せることができる感覚が、実に鈍いと思う。
 どこかで発表されている写真を見て、「俺も同じような写真を・・・」「私も」ではなくて、自分で被写体探しをしたらどうなんだろう。
 とは言え、それは自分自身にも多分に当てはまることなので、まずはそこを打開したいと常々思っていた。
『消えない水たまり』の舞台は、一般的に言えば、撮るに足らない公園の水溜り。
 僕はこの場所で、写真を撮る人に出会ったことがない。
 そんな場所が、ついに本になった。
 本が出来上がってみれば、自分の表したいことのごく一部しか表現できず、自分の凡庸さを思い知らされたりもしたが、とにかく、誰もカメラを向けない被写体にカメラを向け、それを形にすることができた。
 そういう意味で、僕にとって記念すべき本になった。
 
 RICHO Caplio GX100が、水深15センチにも満たない浅い水の中の撮影を可能にしてくれた。
 小さなGX100なら、ニコンやキヤノンでは手も足も出ない浅い水の中にも沈めることができるし、EVファインダーを取り付けたこのカメラを、特注の水中ハウジングに収め上から覗き込むと、顔を水につけずに水の中を撮影することができる。
 ただ、ピントが思うように合わないのと、明暗が大きなシーンのハイライトの描写に苦心させられた。コンパクトカメラの限界!
 そこで、一眼レフで一番小さなオリンパスのE620を導入。
 今なら迷わずオリンパスペンだし、もしもこの本の取材の際にペンが存在すれば、撮影に伴う苦労は1/4以下だったに違いないが、苦労が多いからこそ、大変に充実した時間でもあった。
 
 

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著作の紹介 (木が生える沼)
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著作の紹介
水と地球の研究ノート③ 木が生える沼(偕成社)

主な撮影機材は以下の通り
CanonEOS5D 17-40㎜ 70-200mm 300㎜
NikonD3X 25mm 24-70㎜ 70-300㎜ 

 重たい撮影機材とがっちりした三脚を持つと、この本の舞台である山上の湿原まで約1時間30分。しかもジトッと湿度が高い場所なので、登山がきつい。湿原についてからも、倒木だらけで、それをくぐったり、乗り越えたりしながら撮影ポジションを取らなければならない。
  考え方は2つあって、1つは、アクセスが厳しい場所なので、少々画質を犠牲にしてもコンパクトな機材を使う考え方。そしてあとの1つは、きつい場所だからこそ、気軽に何度もは行けないのだから、どうせ行くなら重たくても高画質な道具を使う考え方。
 僕は、後者を選択したので、この本の撮影は非常に体力的に厳しくて、いつも山を降りた頃には足元がフラフラし、まるで遭難者のようであったが、今ならオリンパスのペンなどを選択すれば、山歩きが楽しいだろうなぁ! それはそれで、また正しい選択だと思う。

 撮影は数年に渡り、最初の数年はキヤノンのEOS5D、最後の年はニコンのD3Xを使用。
 出来上がった本を見てみると、5Dの画像は少々ざらざらするが、質感が良くて力強い。D3Xの画像はツルンとした感じがするが、恐ろしいほど細密。
 木や草が画面の中にたくさん入ると、D3Xの細密さが本領を発揮し、広い水面など無地に近い物体が画面に入ると、EOS5Dの質感の良さが本領を発揮する。
 どちらがいいかは好みの問題だけど、個人的な好みをいえば、5Dの傾向が好きだ。
 
 最近のカメラは、ツルンとするけど細密な方向に向かっているのは明らかだけど、僕は、5Dのような質感のカメラがあって欲しい・・・。
 まあ、それを言ってもしょうがないか。
 
 

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著作の紹介 (町の中の泉)
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著作の紹介
水と地球の研究ノート① 町の中の泉(偕成社)

主な撮影機材は以下の通り
NikonF90X 15㎜ 24㎜ 55㎜ RVP
CanonEOS5D 20㎜ 100㎜
NikonD3X 24-70㎜ 

 フィルムとデジタルとで水の質感の違いが予想以上に大きく、印刷の際に苦心。デジタルにすっかり慣れてしまったけど、こんなに違ったけ!フィルムとデジタルは混ざらない方が作業がスムーズにいくことを痛感。
 ただ、機材をデジタル化しデジタルカメラを手にしたからと言って、簡単には撮り直せない写真があるのも事実。

 印刷用の画像に埋め込むプロファイルと言えばadobe-RGBが一般的だ。
 しかし、印刷の際のCMYKで表現できる色はどうせadobe-RGBよりも狭いことを考えると、adobe-RGBのプロファイルを埋め込むことに意味があるのだろうか?より色域がCMYKに近いs-RBBの方が手堅いんじゃないか?と感じることが多々ある。
 印刷と言えばなぜadobe-RGBなのか?
 本当かどうかは知らないが、
「デジタルカメラが登場する以前にフィルムをスキャナーでデジタル化していた頃に、それがデジタル先進国のヨーロッパのスタンダードだったからその流れで・・・」
 と聞いたことがある。
 ともあれ、エメラルドがかった水の青い色などはadobe-RGBのモニター上では見えても印刷上では出ないのだから、案外s-RBBで調整しておいた方がモニターと印刷の結果が近くなり、結果が予測できる分、いい仕上がりになる可能性もある。

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掲載誌の紹介 かがくプレイらんど
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かがくプレイらんど (世界文化社)
全27ページ・裏表紙以外のすべての写真を撮影しました。

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