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水辺の写真家・武田晋一のホームページ 『水の贈り物』 と合わせてご覧ください。
ニコン・35?判フルサイズセンサーのカメラの買い方
D3とD3Xとではカメラのコンセプトが違う。


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D700とD3X

 一ヶ月の北日本取材から帰宅した。取材様子は、ホームページの日記の方を見ていただくとして、今回の取材には新しいカメラやレンズを持っていったためか、機材に関することをいろいろな人から随分たずねられたし、メールが寄せられたりもした。
 そしてその中には、
「私もそろそろ35ミリ判フルサイズセンサーのカメラを買おうかと考えています。」
 というものが複数あったのだが、もしもニコンのカメラを使っているのなら、35ミリ判フルサイズセンサーのカメラだから、という理由で単純にカメラを選ばない方がいいような気がする。
 というのもニコンの場合、同じ35ミリ判フルサイズセンサーのカメラでも、D3(D700)とD3Xとでは、随分性質が違うから。

 D3は高感度の画質がいいことはよく知られているが、他にも、デジタルカメラとしては大変に白とびしにくいカメラだと思う。
 D3が発売された直後、多くのプロが「フルサイズセンサーの余裕が感じられる画質」と感じたようだが、それは恐らくそこのところに理由があるのだと思う。
 だが解像感は?と言えば、随分甘いカメラであり、もしも風景のようなジャンルを考えている人がD3を購入すると、物足りなさを感じる可能性が高い。僕はD3購入と同時にD2Xを手放してしまったので同一の被写体を撮影してテストをしたわけではないのだが、D2Xの方がD3よりも細かいところまで写っていたような気がする。
 昔、キヤノンからはじめて35ミリ判フルサイズセンサーのカメラが登場した時に、「恐ろしいほどの解像感」とか「写り過ぎる」などと言われたものだが、D3やD700にそれを期待すると、ガッカリさせられる可能性がある。
 が、スナップ写真などに用いると、高感度の良さと白飛びのしにくさで実に扱いやすく、スナップがあまり好きではない僕でさえ、D700を持つと次々と写真を撮りたくなり、それが実に楽しい。

 一方で、D3Xは低感度重視の細密でカリッとした描写のカメラであり、まさに恐ろしいほどの解像感。
 長期取材から帰宅をして、その間に発売された写真雑誌を眺めてみると、
「D3Xは意外に高感度もいい」
 と書かれていたのだが、僕は高感度は悪いと決めつけていたから今回の取材では試さなかった。
が、試してみれば良かったと思う。
 ただ仮にD3Xの高感度がそれなりに良かったとしても、D3と決定的に違うのは、D3よりも明らかに白とびしやすい点だ。
 D3Xはただひたすらに解像感がすごい。それに尽きるカメラだ。
 そして忘れてはならないのは、D3Xのすごさを引き出すには最新のレンズが必要だ、ということ。

 フルサイズセンサーのカメラに何を求めるのか?
 高感度なのか、それとも解像感なのか。ニコンのフルサイズセンサーのカメラを買う場合は、その前にそれをはっきりさせておいた方がいい。

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車内泊による取材(4)
日帰り温泉ガイドは大変に便利


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山と渓谷社 日本の温泉シリーズ

 僕は自然写真の仕事をする上で、情報を可能な限り排除したい気持ちがある。たとえば、どこに行ったらどんな写真が撮れるとか、写真のハウツーではなくて、僕はこう思う、という哲学で仕事をしたい。

 だが現実にはそんな哲学にお金を払ってくれる人は大変に稀であり、人は情報を求めている。
 だから滝の写真集を出しても、それはおそらくほとんど売れないわけだが、滝のガイドブックなら一応商売になるだろうし、現実に、滝のガイドブックならそこそこの数の書籍が存在する。
 アウトドアーの雑誌だって、純粋に自然について語ってもまず間違いなく商売にはならないだろう。だから雑誌は、そこにグッズの紹介を取り入れたり、温泉を紹介してみたり、読者が求める情報を盛り込もうとする。
 
 さて、情報を否定したい僕だが、実際にはそんな僕だって、取材の際には日帰り温泉ガイドを持ち歩いているし、これが大変に便利。自分が実際に効率よくいい写真を撮ろうと思うと、悔しいけど、誰かの哲学よりも情報の方が役に立ってしまうのだ。
 もちろん、それでも哲学は大切。
 でも、きっと情報を否定してはならないんだろうなぁ。哲学か、情報かの二者択一になってはならないのだと思う。

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車内泊による取材(3)
今や取材に不可欠、道の駅


 以前は長期取材で車内泊をする際に、泊まる場所の確保には苦労させられた。車を一晩置いていても怪しまれず、トイレや水道がある場所を探し回って、随分余計に車を走らせなければならなかった。
 変な場所に車を止めなければならなかったからだろう。警察の職務質問をよく受けたものだ。
 だがその点、道の駅というシステムが出来てからは楽になった。

 道の駅は一般の地図にも記載されているようだが、僕は、道の駅をまとめたガイドを持ち歩いている。
 そしてカーナビを使用する場合は、このガイドに使用されている地図の縮尺が実に使いやすい。カーナビを使用する場合は細かい道に関してはすべてナビが教えてくれるわけだから、一般の地図よりも大まかな地図がほしくなるが、まさにそんな縮尺の地図が採用されているのだ。
 
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道の駅 旅案内全国地図
発行 道路整備促進期成同盟会全国協議会
発売 株式会社ゼンリン

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車内泊による取材(2)
冬の北海道で車の中で眠る


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「冬の北海道で、エンジンを止めた車の中で寝られるの?」
とよく尋ねられるが、結論から書けば、何の問題もなく寝ることができる。
 僕の場合は、大抵は羽毛布団1枚と毛布1枚で眠る。
 それに加えて、特別に冷え込んだときに備えて寝袋が1つ。ただし、この寝袋は決して高価なものではなく、数千円程度のファミリーでのキャンプ用だ。
 その3つを組み合わせると、気温がマイナス20度以下に下がった夜でも、全く寒さを感じることはない。

 もちろん、かと言ってパジャマを着て布団に入るわけではなく、ある程度の厚着をするし、そんなに長い時間でなければ屋外にでも出られる程度の服を着ておく。厚着をして布団の中に入っておけば、朝蒲団から出るのもさほどに苦痛ではなくなる。
 それから僕の場合はトヨタのハイエースにベッドを積み込み、その上に敷布団を敷いているので、下からの冷気にさらされることがない。その点、車のシートをフルフラットにして寝る場合などは、下から冷えやすいから、シートの上に敷布団を敷くことなどを忘れてはならない。

「厳冬期用の寝袋がいい。」
 、という意見もあるが、寝袋は携帯性が大いに考えられているのであり、小さく、軽くすることにもコストが掛けられていて割高なのと、布団の方が楽な姿勢で寝られる点で、僕は蒲団が気に入っている。

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