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ニコン的な描写
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 ニコンのレンズは硬いと以前はよく言われていた。
 硬いとは、暗部がよく暗く写ってしまう現象。
 一枚の写真の中には暗部~明部までが存在するわけだが、その明暗をはっきりつけるのがニコンのレンズの特徴だった。

 明暗をはっきりさせると、画像はシャープに見える。
 画像処理ソフト上でシャープをかけるのも、大まかに言うと同じ理屈であり、まずはソフトが画像の中の輪郭を検出し、その輪郭の部分の明暗をより強くすることで、画像がシャープに見えるようになる。

 一方で、明暗をはっきりさせると、画像は極端に言えばツートンカラーに近くなり、その結果、明と暗の中間が出にくくなる。
 僕はニコンで写真を覚えたのだが、初めてキヤノンのレンズを使った時には、中間調がよく出ることには、大変に驚かされたものだ。
 もちろん、どちらが優れているなどというものではなく、そうした特徴を理解した上での使い方が肝心になる。

 ニコンのD3Xは、大変にニコン的な描写をするカメラだと思う。とてもシャープで、一方で硬い。
 D3Xの購入を考えている人は、その点をよく検討しておく必要があるように思う。
 それはともあれ、そのD3Xに、描写が硬いと言われていたMF時代のAi Nikkor 20mm F2.8Sを取り付けてみると、古いレンズとは思えない、なかなかいい描写をする。
 最初は、硬い描写のカメラに硬い描写のレンズで扱いにくくなることを懸念したのだが、実際にはその逆で、カメラとレンズの目指す方向性が一致した結果、いい描写になるのだろう。
 そして、古いMFニッコールレンズの作りの丁寧さからくる気持ち良さ。 
 となると、Ai Nikkor 35mm F1.4SあたりをD3Xとの組み合わせで使ってみたくなるのだが、残念ながら手放してしまって手元にない。
 中古で買ってみるか?

 逆に、コシナが販売しているDistagon T* 2.8/25mm ZFをD3Xに取り付けると、Distagon T* 2.8/25mm ZFの暗部の描写の柔らかさとD3Xの硬さが打ち消し合ってしまい、イマイチであるように僕は感じている。

 そのAi Nikkor 20mm F2.8Sだが、水平が画面の中に存在する場合は、たる型と糸巻き型が組み合わさった陣笠型の収差が気になることがある。

テーマ:★カメラ&レンズ・機材 - ジャンル:写真

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